「家賃と同じ金額で家が買える」に気をつけろ!

賃貸か持ち家か

賃貸物件にお住いの方は、イヤと言うほど目にしているであろうハウスメーカー・工務店の広告。

その中に、

  • 「今の家賃と同じ支払いで家が建つ」
  • 「家賃を払う感覚で自分の家が持てる」
  • 「家賃を払うのは手元に何も残らないから損」

などの謳い文句が大きく書かれたチラシを見たことありませんか?

↓↓↓↓こんなヤツです。

sample(クリックで拡大)

 

これはホントでもあり、ウソでもあります。

そして、多くの場合はウソだったり、ウソではないが重要なことを書いてなかったりします。

なぜウソなのか?どの辺がウソなのか?というのが今回のテーマです。

ウソだと取れる、注意が必要な点

最初の注意点は、支払い金額

住宅ローンの返済の多くは変動金利となっています。

例えば、最初の5年が65,000円だとしても次の5年も同じとは限りません。

フラット35を選択したとしても、今度は団体信用生命保険の加入が条件になるので、保険料の支払いが上乗せになります。

 

次の注意点は、住宅を購入すると出費が増える点。

増えた出費まで含めて、今まで支払っていた家賃内に収めるのは結構難しいです。

その増える出費とはどのようなものがあるか、賃貸の時と比較して見てみましょう。

賃貸と購入での違い

賃貸 購入(持ち家)
【支払い項目】 家賃

共益費

駐車場代

光熱費

更新費

ローン返済金

修繕費

光熱費

固定資産税

地震保険料

 

上記が月々支払う主な費用になります。

修繕費は、マンションの場合は修繕積立金、一戸建ての場合はリフォーム資金となります。

一戸建ての場合も、数年に一回はそれなりの修繕費用が出ていきますので、月々貯蓄するのがベターです。

固定資産税は、賃貸では全く必要になりません。地震保険は、賃貸では任意の場合が多いですね。

光熱費はどちらもかかりますが、「マンション→マンション」の場合はさほど変化はありませんが、「マンション→一戸建て」の場合は増えると思っていいです。

 

この部分についてまでは、シミュレーションされていません。

ローン返済金以外については、銀行からの借入金に含まれないので、住宅メーカーも言及しません。

親切なメーカーや営業さんなら、生活基盤も含めたプランを作成してくれるかもしれませんが、

多くの営業は【(頭金+借入可能上限額)で建てられる家 】= 【 提案プラン 】としか考えていません。

 

ですが、金利と違い、将来的なリスクではなく確実に増える出費なので、最も注意しなければならない項目です。

ランクは低ランクになる場合がほとんど

値段を前面に打ち出した広告なので当たり前ですが、載っているプランで建てると(最)低ランクの家になります。

そこに自分の希望を入れていくと、家賃内には絶対に収まらなくなります。

でもこれは、こういった売り文句のチラシに限らず、住宅メーカー全ての広告に言えることです。

これは良心とかは関係なく、オプションは別料金というだけの話です。

 

このように、実際には今まで払っていた家賃内に収めるのは難しいです。

では、家賃のお金で家を買うはやっぱり絵空事なんでしょうか?実現できない夢なんでしょうか?

「家賃の金額で家を買う」は可能ではある

歯切れが悪い感じになってしまいますが、結論としては、実現可能です。

ただし下記のいづれかの条件を満たせた場合のみです。

 

その条件のひとつは、元々支払っていた家賃が高い場合。

これは当たり前ですが、家賃30万円のマンションに住んでいる等の場合は、収入も高いでしょうし、頭金として支払える貯金もありそうですし、返済額+αをその中に収めることも可能でしょう。

ただ、これはちょっとアホみたいな考え方ですねw

そんな人がこんな悩みを持つかどうか。

 

次の条件が、理想の家を諦められる場合。

例え最低ラインの家になったとしても我慢ができるなら、家賃の金額内に収めることも可能になります。

要は、借入額を少なく抑えることで、月々の出費を減らすという考え方です。

 

これらのどちらかの条件を満たせば、家賃内に収めるということも一応可能です。

持ち家なら売却できる!?

こういったチラシにはタイトルのように、「売却すれば新しい家の購入資金にもなります」「賃貸では売れないけど、持ち家なら売ることもできる」などの文句も書いてあることが多いです。

ですが、この点は論外です。

理由① 売却益でローンの完済は難しい

超一等地の高級マンションなどの場合は、上手くいく場合もありますが、ほとんどの場合は、そんなおいしい話にはなりません。

売ったお金を返済に当てても、ローンの完済額に届かない場合がほとんどです。

家が新しいうちは売却額も高いがローンの残りが多く、家が古くなるとローンの残りも少ないが売却額も安くなってしまいます。

 

では、完済後に処分すればいいのでは?と考えるかもしれませんが、

30歳で家を購入して、65歳で完済、その後に家を売却したとします。

その年齢で、新たに住宅ローンを組むのは非常に難しいですし、賃貸に戻るなら初めから賃貸でいいんじゃないの?と思ってしまいます。

理由② そもそも売れない

これも上記の理由のように条件の良い物件なら別ですが、売りたいと思ってすぐに売れるわけではありません。

全国でこれだけ空き家が問題になっている中、また、住宅メーカーがこれだけ価格を抑えている中で、中古物件はなかなか売れません。

全く売れないケースも考えておかないといけません。

売ればいい、売って処分すれば得、なんて安易に考えないでください。

家を売るのは中々に大変な作業です。

まとめ

このように、「今の家賃の金額で家が買える」というのは、ウソではないが実現が難しい内容です。

昔より安くなったとはいえ、家はやっぱり大きな買い物です。

次回は、その辺を考慮して、家賃の代わりとはいかなくても、一体いくらまでなら月々の支払いとして無理のない金額になるのか、月々いくらまでが適正な支払い金額になるのかを調べてみたいと思います。